3日目は京都市の総合的な空き家対策の取り組みについて、都市計画局 まち再生・創造推進室の空き家対策課長より、話を伺いました。


京都市は昨年「京都市空き家の活用、適正管理等に関する条例」を制定、今年41日より施行されています。

京都市の空き家の現状としては、2013年の調査では114000戸、空き家率14.0%、7件に1件が空き家の状態。平成25年住宅・土地統計調査(総務省統計局)での全国の空き家率は13%ですから、それを上回っています。

市場に出ていない空き家は、戸建て、長屋住宅など古い建物が多く、路地が多く建て替えが進まないなど、放置されがち。これらの空き家は防犯上、景観面からも問題であり、地域の活力の低下にもつながり、対策を講ずる必要があるということから、昨年12月に条例案が議会において全会一致で採択されました。ただ、行政として個人資産への踏み込んだ内容となっているとも考えることから、条例の施行に当たっては、市民に丁寧な説明に努めること、など3点にわたって付帯決議がされています。


条例では、空き家の適正な管理は所有者や管理者の責任だとし、適正管理の義務を課し、義務を怠り、「管理不全状態」になった場合は、段階に応じで市長が改善のための指導、勧告、命令を行うことができる規定を定めています。これに基づき、すでに助言、指導は何百件としているそうで、勧告も7件しているそうです。7件のうち6件は除去に向かっているとのことでした。

今年4月に条例施行に合わせ、まち再生・創造推進室を創設し、空き家対策課を設置。これまで3つの部署が空き家の対策を行ってきたが、1ヶ所になったことでスムーズに取り組むことができるようになったそうです。

総合的な空き家対策の今年度の取り組みについて

1. 空き家の発生の予防

   

2.空き家の活用・流通の促進

 *地域の身近な不動産事業者を「地域の空き家相談員」として登録。

 *空き家予防のための啓発として、おしかけ講座を実施、司法書士の派遣を行う。

     *平成22年より、住宅マスタープランに位置付けて行っている「地域連携型空き家流通促進事業」=地域の自治組織等が空き家についての取り組みを講じる際、専門家の紹介や必要な支援を行う制度 を拡充。 

活動に対する補助金 15万円⇒50万円に。

   *空き家活用促進制度の創設

     ☆空き家を活用するための改修工事に対する補助事業

  特に利用予定のない空き家を活用する場合 

 修繕・模様替え、家財の撤去に要する費用の一部について最大30万円を補助(京町家の場合は最大60万円)

  地域の「にぎわい」や「いこい」のための空き家を活用する場合

 改修に要する費用の一部について最大60万円を補助

(京町家の場合は最大90万円)

    ☆まち再生空き家活用プロジェクト・モデル事業

      まちの再生や地域の活性化に資する新しい空き家の活用方法の公募を行い、

優れた提案に対して、最大500万円の補助

3.空き家の適正管理
    通報⇒区役所職員による調査⇒判定は建築士に依頼
    管理不全状態の判定等に関する基準を策定

 4.跡地の活用

   空き家等の跡地を地域の防災性向上に役立てる場合(防災広場など)に支援する。


現在、空き家対策の条例を、全国で355の自治体が制定しています。藤沢市は、空き家については現在横断的組織によるプロジェクトの中で、実態把握等をしているとのことですし、国が、この秋の臨時国会で「空家等対策の推進に関する特別措置法案」が提出されるとも言われているので、この国の法整備を待っている状態でもあります。ただ、京都市も横断的な取り組みでやっていたが、条例施行と同時に担当部署を創設したことで、対応がとてもやり易くなったというお話を伺い、藤沢市もプロジェクトではなく、担当課の創設を望むところです。